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海外不動産投資で本当にあった怖い詐欺

執筆者:荒木 杏奈

アンナアドバイザーズ株式会社

2021/08/02

「え!? 不動産会社がなくなっている? もうお金は払い込んであるのに…」

「まだ物件が完成してないの!? いつまで経っても投資がはじめられないじゃん」

残念ながら海外不動産投資で、運悪く詐欺にあってしまう方がいらっしゃいます。私もこれまで色々な海外投資詐欺について耳にしてきました。会社を偽装する詐欺、日本人だと思わせ安心させる詐欺、挙句の果ては警察を使った詐欺まで。
「自分はそんな詐欺になんて騙されない」と思っている人ほど心の隙を突かれやすいものです。今回はどのような詐欺があるのかを知り、どういったことに注意しなければいけないのかをお伝えしていきます。



 目次     
1. 本当に怖い詐欺3選 
 1-1. 実在しない架空の会社
 1-2. 警察官を動かすVIPなら安心という罠
 1-3. 工期遅れの挙げ句、未完成に
2. 海外不動産詐欺の対処法
 2-1. 実績がしっかりある会社なのかを調べる
 2-2. 文化や法律の違いを理解する
 2-3. 都市部の不動産を選ぶ



 1. 本当に怖い詐欺3選 

海外不動産投資をするうえで、詐欺はもっとも気を付けなければならないものの1つです。
巨額のお金が動くため、詐欺師もあの手この手を使ってだまそうとしてきます。
海外不動産投資の詐欺と言われてもどんなものか想像できない人も多いと思いますので、海外不動産投資であった本当に怖い詐欺の話を3つ、ご紹介していきます。事前に知っておくだけで防げる詐欺はたくさんあるので、事例を見るだけでも大きな学びになると思います。



 1-1. 実在しない架空の会社 
老後の生活資金に不安を抱えていたAさんは、これまでコツコツと貯めてきたお金で投資をはじめることにしました。
友だちから不動産投資で利益を出しているという話も聞いていたこともあって、不動産投資をしてみようとネットを使い情報収集を行っていました。その中でリスクはあるが、リターンが大きいと言われている海外不動産への投資に興味をもったそうです。

現地にある企業だとトラブルがあったときの対応などをスピーディしてくれるとの情報もあったため、ネットを使い現地にある不動産投資の仲介会社に連絡をとりました。
初めての不動産投資で、しかも海外の会社ということもあり、Aさんも最初は心配があったそうです。しかし、HPもしっかりしているし、何より対応してくれたスタッフが日本人だったため、すっかり安心して投資の話をどんどん進めていきました。
証明書や契約書などの書類も現地の言葉で作成されているため読めなかったものの、スタッフが日本語に訳して説明をしてくれたので、最終的に投資することを決めたのです。

ところが、お金を支払い、報告が来るのを楽しみに待っていたAさんを悲劇が襲います。
1か月たっても何も音沙汰がないため、心配になり不動産会社に電話してみたところなんと電話がつながらなかったのです。HPから問い合わせを行おうとしたところ、HPもすでになくなっていました。後日、証明書と契約書を持って別の会社に相談に行ったところ、でたらめなことしか書かれていなかったとのこと。

HPがしっかりあり、さらに対応してくれたのが同じ日本人となれば、安心してしまいますよね。こちらは東南アジアで今でもよくある詐欺です。



 1-2. 警察官を動かすVIPなら安心という罠 
続いてはもっと信じられない話です。

Bさんも海外の不動産投資で詐欺に遭いました。多少のリスクを冒してでも、リターンが欲しいと考えていたBさんは東南アジアの不動産を探していたそうです。調べているととてつもなく、利回りの良い不動産を見つけました。

実際に問い合わせてみると、

「首相の知り合いだからこのような物件が出せるのさ」
「ここまで良い条件はうちだけしか出せないよ」

と、あまりにも大きな話がでてくるので、Bさんはかなり胡散臭いと感じていたそうです。胡散臭さがぬぐえず投資を躊躇していたところ、現地の不動産視察ツアーの案内が送られてきました。実際に見てみれば判断できるだろうと考えたBさんは、現地ツアーに参加してみることにしたのです。

空港に着くと身なりのしっかりした、男性スタッフが待っていました。そして、驚いたことにVIP対応のため送迎に警察官が付くと言うのです。警察官やパトカーはどうみても本物で、これまで感じていた怪しいという思いはどこかに吹き飛んでいました。
この後も海外という異国の地で信じられないスケールのおもてなしの数々を受け、「首相とコネのある不動産会社」という触れ込みを信じたBさんは投資をお願いしてしまったのです。

結局、その不動産会社との連絡は途絶え、投資に使った多額のお金が戻ってくることはありませんでした。日本とは違いアンダーマネーで警察が簡単に動く国があるということをBさんは知らなかったのです。
 


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 1-3. 工期遅れの挙げ句、未完成に 
最後は日本の不動産会社に依頼したCさんの話になります。
これまで見てきたのは、だまそうという意図のある悪意ある詐欺でした。しかし、海外不動産投資で気を付けないといけないのは、なにも悪意のある詐欺ばかりではありません。

Cさんもこれまでの2人と同様、海外の不動産への投資を行いました。前の2人と違う点は、日本の不動産投資会社を通じて投資を行ったことと、投資先をこれから価値が上がるであろうリゾート地にしたことです。過去の実績もしっかりしている不動産会社だったので、Cさんは何の問題もなく進むと考えていました。

お金の支払いも済み、投資先の建物の完成を待っていたCさんに届いたのは建設工程が遅れているので、完成の時期がズレるかもしれないという連絡でした。そういうこともあるのかと最初のうちはそこまで気にしていなかったそうですが、その後も何度も工期が遅れ、最終的にその不動産が完成することはなかったそうです。幸いに投資したお金は返ってきましたが、投資のために費やした年月は返ってきませんでした。

海外では3~5年工事が遅れるのが当たりまえにあり、運が悪いとその間に自転車操業の不動産会社などが潰れてしまうということもよくあります。



いかがでしょうか。こんな手の込んだ詐欺をしてくるのかと驚いた方も多いのではないでしょうか。
このような詐欺に遭わないため次のようなことに注意しましょう。




 2. 海外不動産詐欺の対処法 

 2-1. 実績がしっかりある会社なのかを調べる 
最初にお話ししたAさんは会社の情報をネットで少し調べただけで信じてしまいました。HPは誰でも簡単に作れてしまうので、豪華なHPに騙されないようにしましょう。現地に行って実際にどんな会社なのか見てみるのが一番確かではありますが、簡単なことではないですよね。そこで、その会社の過去の実績をしっかりと確認するようにしましょう。

また、開発会社と直接コンタクトを取れる環境であるかも重要です。なにかあったときに開発会社とすぐに話ができる環境でなければ、たとえ詐欺でなくても投資としてはリスクが高すぎます。
それと、これは難しい面もありますが、開発会社の資金力がしっかりあるのかもできれば確認しておきたいところです。海外ではお金を集めては造っての繰り返しの会社が多く、造った建物が売れなかったりすると資金繰りがショートしてしまう可能性が高くなります。

ですから、可能であればファイナンシャルレポートを見せてもらうこと。上場していない会社でファイナンシャルレポートが出せないケースであれば、取引先の会社がきちんとしている、ブランド力がある会社かどうか、またその取引先のファイナンシャルレポートを見るなどして、信頼できるかどうか判断することもできます。



 2-2. 文化や法律の違いを理解する 
日本にいると警察官が、そこら辺にある会社の送迎に付き添うなんて考えられないですよね。ところが海外には、アンダーマネーで簡単に動く警察もいるのです。口約束が一切効力を持たない国もありますし、不動産投資に関する法律が整備されていない国などもあります。このようなその国の文化や法律の違いを知らなかったためBさんは詐欺に引っかかってしまいました。

また、海外慣れしていない人にとっては、海外にいる日本人はついつい頼もしく見えてしまいますが、こちらも注意が必要です。日本人だからという理由で簡単に信頼するのはやめましょう。
 


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 2-3. 都市部の不動産を選ぶ 
3番目の事例のように、不動産の建設が遅れてしまうことは海外ではよくあることです。日本のビジネスシーンではあまり想像できないと思いますが、これも文化の違いと言えます。3~5年遅れるのが、当たり前の国もあるようなので事前に調べておくことがとても大切です。

特に建設が遅れてしまいがちなのが、リゾート地にある不動産です。リゾート地は物資が届きにくく、リゾート地という性質上作業員がのんびりと作業を行う傾向があります。そのため、建設速度がゆっくりになることが多いのです。
私はこのような遅れが発生する可能性を減らすために、投資をするときは都市部へ投資するように心掛けています。




いかがでしたか? 話を聞いている分には「そんなことがあるのか」と思う程度かもしれませんが、実際に被害に遭った人は堪ったものではありません。

今回は新興国の話ばかりになってしまいましたが、先進国でも不動産詐欺はあります。
先進国だから、法整備がしっかりしているから安全だろうと油断しないように気を付けましょう。
 




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執筆者:荒木 杏奈

アンナアドバイザーズ株式会社

日本とカンボジアを拠点に、国内・海外不動産業を展開。

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